延縄
縄鉢
 延縄は一本の幹縄に適当な間隔を空けて、釣り針のついた枝糸を取り付けたものです。この漁法は、現在ではマグロやふぐなど一般的な漁法ですが、玉江浦では明治時代、朝鮮半島の近海まで、フカ(サメ)延縄漁を漁場近くの漁港を根拠地に行っていました。
 フカ延縄漁で用いられた延縄は、幹縄が子供の小指ほどの太さがあり、枝糸はフカに噛み切られぬよう、針金を結び、その先にフカ用特製の大きな釣り針を取り付けていました。幹縄は枝縄と釣り針が8本程度ついたものを、一本づつ縄鉢とよばれる入れ物に納めました。その長さは、およそ200m。一回の漁で使用する幹縄はおよそ50鉢分ですから、幹縄全体の長さは10kmにも及びました。
延縄の準備風景
 ふぐ延縄漁の全盛期には、玉江浦だけでも約80雙が漁をしていましたが、不漁や人材難によって、現在ではほとんど見かけることはなくなりましたが、現在でも経験豊かな漁師達により近海での甘ダイ延縄漁とカサゴ延縄漁として伝承されています。
山口県漁業協同組合玉江浦支店
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